はじめに
そろそろ勝ちが見たいよ。
得点者
チェルシー 3-1 ウォルバーハンプトン
得点:前半26分 トシン・アダラビヨオ、後半25分 マルク・ククレジャ、後半30分 ノニ・マドゥエケ (チェルシー)前半50分 マット・ドハーティ(ウォルバーハンプトン)
試合前
前節はホームでボーンマスに引き分け、再び勝点を落としたチェルシー。
リーグ戦は5試合勝利から遠ざかっており、その間得た勝点もわずかに3。
ボーンマス戦は早々にパーマーが先制点を奪い前半45分は完全に圧倒。
しかし後半にペースを握られ失点を重ねる、ここ数試合の悪い展開を繰り返す形になった。
何度も繰り返される失態により、ついに順位も5位へ転落。
マレスカへの批判も強まりはじめた。
途中投入されたジョアン・フェリックスが活躍したことも相まって、交代の遅さが問題視されはじめている。
明るい材料は二人の生え抜きの復帰。
前節劇的な同点弾を決めたリース・ジェームズと、クリスタルパレスからの呼び戻しが決まったトレヴォ・チャロバーだ。
開幕前に背番号を没収されるという非情な扱いでチームを去ることになったチャロバーは、怪我人続出のCB陣を助けるべく早期のレンタルバック。
当人の気持ちは想像の域を超えているが、これ以上敬意を欠いた振る舞いがないよう、フロントには求めたいところである。
CBを筆頭にコンディション不良の選手が増える中、復帰した二人には注目が集まる。
対するウルブズは降格もありうる17位に低迷中。
マテウス・クーニャ、ストランドラーセンら特徴のある攻撃陣はいるものの、守備が安定しない。
前節はニューカッスルに、前々節はフォレストに、どちらも3点を奪われている。
チェルシーとしては相手の守備陣の脆さを突き、早々に得点を重ねる展開に持って行きたいところ。
注目のスタメンにはそのリース・ジェームズとチャロバーが早速名を連ねたチェルシー。
コンディション不良の多い中盤にはキアナン・デューズバリー・ホールが起用され、ワイドはネトとマドゥエケ。
パーマーも含め、レフティーが多数の布陣に。
対するウルブズは体調不良中のエース、クーニャがスタメンに復帰。
順位こそ違えど、どちらも泥沼からの脱出を狙う。
選手採点
GK
ロベルト・サンチェス 5.0
DF陣の奮闘もあり、ほとんど危険なシュートを前半には浴びず。
それだけにキャッチミスから喫した失点は重かった。
足元でのミスもあった中で、得意のハイボールにもミスが出るとなるといよいよ存在価値が怪しくなる。
後半は少しセービングの機会があったが、やはり失点の印象が悪い。
鈴木彩艶の獲得の話が出るのも致し方ないか
DF
トレヴォ・チャロバー 7.0
復帰初戦ながら先発で出場。
開始早々にダイナミックなタックルを見せ、体を張ったプレーで気合を見せる。
試合通じて安心感のあるプレーで、連携も合流直後とは思えないほど。
さらにセットプレーから打点の高いヘッドで3点目を演出。
開幕時の冷遇、本当に申し訳ない。
攻守ともに素晴らしい出来だった。
トシン・アダラビヨオ 7.0
チャロバーの相方として先発に返り咲く。
鋭い楔にも意欲的で、DFリーダーとして中央に陣取る。
さらにセットプレーから落ち着き払った先制ゴールを記録し、チームを波に乗せた。
長身FWが相手だったが、自身も長駆を生かし互角以上のエアバトルを披露。
終盤はやや危ないシーンも増えたが、総じて安定的なプレーだった。
彼もまたアピールに成功した1人と言えるだろう。
リース・ジェームズ 6.0
今節はスタメンで右SBに入る。
CBの一角のような立ち位置で、運動量を抑えながらの連戦となった。
身体能力はさすがの一言で、相手の10番であるクーニャを単騎でストップ。
後方から裏へのパスも効果的で、セットプレーからのシュートは先制点のアシストのような形に。
やはり彼のいるいないはスカッドの厚さに直結する。
時間制限もあるのだろう、後半途中で交代となった。
マルク・ククレジャ 7.0
RJが帰ってきたとは言え、変わらず偽SBの位置に入る。
ネトとは久々のコンビとなったが、あまり連携が取れていなかった印象。
個人としては前半から何度もエリア内に飛び込んでおり、その姿勢は勝ち越し弾の形で報われた。
貴重なゴールの後には中盤に移動。
いよいよ偽でもサイドバックでもなくなった。
プレーでもポジションでも、さらなる新境地を開拓する試合になった。
MF
モイセス・カイセド 6.0
ラヴィア、エンソが離脱する中で奮闘。
鋭い出足はさすがだったが、前半途中での膝を痛めるシーンからはややスピード感を欠いたか。
珍しく長く痛む姿に、サポーター全員が冷や汗をかいた。
それでも後半は勢いを取り戻し、何度もタックルを繰り出す。
丈夫なのは素晴らしい。
展開の部分でも意図的に落ち着きをもたらし、ペースをコントロールした。
キアナン・デューズバリー・ホール 6.0
今季プレミアリーグ初先発。
特に攻撃面で期待をされていたかと思われるが、効果的な展開は限られた。
球際で負けるシーンもやや気にかかる。
一方で運動量は多く、タフに頑張りを見せていただけに、アシストがついたのはそのご褒美か。
中盤のプレーヤーの離脱は本人にとってはチャンスのはず。
まずは控えとしての信頼感を掴んでいきたい。
FW
コール・パーマー 6.0
状態に不安があるということだったが、変わらずスタートから出場。
卓越したキープ力やタイミングを外したシュートでらしさは見せたが、前半はなかなか存在感を出せず。
後半からはやや低めの位置でボールを引き出し、広範な展開でマドゥエケを走らせる形でウルブズを押し込む。
自分の数字にはならなかったが、セットプレーを含め得点には絡んだ。
リードを広げた終盤にお役御免となった。
ノニ・マドゥエケ 7.0
開始直後から何度も仕掛け、アイヌーリを逆サイドに追いやる。
何度もエリア内に踏み込んだが、自身のフィニッシュも含め前半は精度を欠いた。
後半もパーマーからの展開で仕掛けるシーンをさらに増やし、ついにクロスから逆転弾に繋げる。
直後にはセットプレーから頭で仕留め、大きな追加点をゲット。
その後は疲労もあってかロストも増えたが、オフェンス面では十分な出来。
役目を果たし終盤に交代。
ペドロ・ネト 5.5
左サイドで久々の先発。
意図的に右足を使うシーンも多かったが、好機には繋げられず。
縦への突破の回数も多くなく、古巣相手に決定的な仕事は出来なかった。
利き足のエクスキューズはあるが、もう少しこちらサイドでもできる事を増やしたい。
後半の早い時間にサンチョと交代。
ニコラス・ジャクソン 5.5
中々ボールが来ない時間が続き、リズムは生み出しきれず。
それでも守備面での貢献度は高く、前からのプレスで惜しいシーンも作った。
エリア内での動きはやはりまだ少し課題ということか。
後半は裏抜けなどからシュートシーンもあったが、判定にも恵まれず得点にはならなかった。
交代選手
ジェイドン・サンチョ 6.0
連戦ということもありこの日はベンチスタート。
もう少し温存されるかと思われたが、左サイドの機能不全もあり早い時間で投入された。
練度の差もあり、ネトがいた時よりはかなりスムーズに左からボールを進められるように。
自らペナルティエリアで仕掛ける場面もあったが、シュートを枠には持っていけず。
それでもリズムを作った点は評価すべきで、及第点として良いだろう。
マロ・グスト 6.0
この日は左サイドバックで後半途中出場。
ククレジャが中盤、ディサシが右SB、そしてグストが左SBと、最終盤はかなりカオスな布陣になった。
慣れないサイドながら与えられたタスクはしっかり果たし、迫力のある持ち上がりも。
一方で最後の判断や精度はまだククレジャに劣る模様。
RJが復帰し、出場機会を掴むには左サイドでの適応も必要そうだ。
アクセル・ディサシ 6.0
右サイドバックの位置で途中出場。
自身が健在の状態で、チャロバーの復帰は思うところもあったはず。
アピールしたい試合だったが、やはりビルドアップ時の詰まりが目についてしまう。
とはいえ前半から苦戦していたセットプレー対策には一定効果があったか。
他チームへの移籍も囁かれる中での試合。
スカウトにはどう映っていたのか。
ジョアン・フェリックス -
タリク・ジョージ -
監督
エンツォ・マレスカ 6.0
怪我人が増える中、チャロバーの起用やKDHの初先発を断行。
選択肢がなかったのは事実だろうが、賭けには勝ったと言えるだろう。
先制しながらも追いつかれる展開は相変わらずだったが、この日はそこから突き放す地力を見せた。
交代やコンバートも積極的で、最終盤はかなりカオスなメンバーに。
それでもしっかりと守りきり、久しぶりの勝点3。
4位に再浮上し、シティとの大一番を前にまずは一安心だ。
終わりに
次も勝ちましょう
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