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23-24シーズン チェルシー中間報告

この記事は約9分で読めます。

はじめに

皆さんは親近効果と初頭効果をご存知でしょうか。

サッカーブログ史上最も堅苦しい始まりです。

親近効果は直近で起きた事象に、初頭効果は最初に起きた事象に引っ張られて全体の印象が決まってしまうことを指します。

初対面が良いとずっと高評価とか、終わり良ければ全て良しとかですね。

逆もまた然りで、初回or最終回の悪いイメージを全体の印象としてしまうこともあります。

 

完全に個人の話をすると、選手総括をしている時は特にこの2大バイアスから逃れづらいのです。

どうしても直近活躍した選手の点数が高くなったり、最近やらかした選手の点数が低くなったりしちゃうわけですね。

でもシーズンは長く、試合は38+@もあります。

直近の印象や1試合の活躍度合いに左右されるなんて、継続的に頑張っている選手たちに申し訳ない。

そこで今年度は、「リーグ戦19試合の平均点」を中間採点とします(カップ戦は無理でしたすみません。)

ちまちまと毎節短いブログを書いていたのはこの日のためです。

当時の細かい評価は各記事を見てくださいませ。

年始から素人の駄文で恐縮ですが、三が日の肴としてご笑覧ください。

選手採点

GK

1 ロベルト・サンチェス 6.3/16試合

ブライトンから今夏加入したスペイン人GKはきっちりと高評価。

当初想定にはない獲得だったはずだが、1stGKになるはずのケパがレアル・マドリードに旅立ってしまったため、カモメロードから正規購入。

獲得直後から正守護神に据えられ、長身を生かした守備範囲の広いセービングと安定感のあるハイボール処理であっさりとケパを越えた感がある。

足元もまあ確かに水準以上なものの中の上くらいで、1試合1回は確実にやらかすため、デゼルビが使わなかったのは納得。

キックミスを直接デクラン・ライスに叩き込まれたり、いきなりドッジボールを始めるなど色々なバリエーションでやらかした。

とはいえやらかし以上に豪快なセービングでチームを救ったことは声高に伝えておかなければ。

ただ負傷離脱中にペトロビッチがミスのないプレーを見せているだけに、後半戦の立ち位置が怪しくなる可能性もややあり。

28 ジョルジェ・ペトロビッチ 5.9/4試合

昨季の1stと2nd、メンディとケパがいなくなってしまったため、今夏は2名のGKを獲得。

2nd枠で獲得したのがこのペトロビッチで、MLSからやってきた。

ベンチの時間が長かったが、サンチェスの負傷を受け前半戦の終盤に出番が訪れる。

初出場のエバートン戦で見えたように、セットプレー対応は少し課題。

というかそもそもプレミアに慣れていない感があるので、まあそれは仕方ない。

一方でそれ以外のクオリティは2nd以上で、優れた跳躍力を生かしたセーブで緊急事態のチームを現在進行系で救援。

足元はそこまで上手くないが、割り切ってプレーしていることがむしろ奏功し、サンチェスよりミスが少ないという複雑な状況になっている。

一部界隈からは併用も期待されていたり。

DF

6 チアゴ・シウバ 6.2/18試合

御年39歳の我らが御大。

前半戦をしっかりフル稼働し、採点もしっかり高得点。

御大の年齢と共に依存度が上がっている気がするのはなぜなのか。

若いチームを前に、渋い表情でコーチング(激怒)する姿は色んな意味で今季の象徴。

「チアゴ・シウバを主将にしないことに周りが不満を持つ」という、皆がリスペクトした結果チームが乱れているという意味不明な報道まで出ていた。

衰えからか今季からチラホラとミスが目立つようになってきたものの、まだまだ欠かすことのできない存在。

ようやく今季からセレソンからの招集もなくなり、クラブチームに専念できるようになったこともあってのフル稼働でもあるが、ブラジル代表は今かなり悲惨らしい。

明日は我が身である。

2 アクセル・ディサシ 5.7/17試合

クリバリの移籍直後にフォファナが負傷し、急遽モナコからCBを確保。

二匹目のドジョウ、二人目のバディアシルを狙ったのがバレている。

緊急補強のはずが、開幕節からずっと出ずっぱりで、ポチェッティーノからの信頼は厚い模様。

その開幕節で貴重な同点弾をあげたことが初頭効果になってしまっていたのだとしたら、このブログを一番読んでほしいのはポチェッティーノである。

怪我人続出の中、CBのみならずSBとして出ることも。

元気にスタメンを埋めてくれるのはありがたいが、ビルドアップや判断力、マークの意識の低さがどうしても目立つ。

結局他のCBより優先起用される理由がわからないまま前半戦を終え、採点も結構厳しめ。

タイプ的にはクラシカルな英国人CBに近く、チェルシーが今後上を目指していくには改善点がちょっと多すぎる。

対戦チームも狙いだしているようで、ディサシに持たせてパスを待たれる始末。

キャラクターは良いだけに、頑張って欲しい。

26 レヴィ・コルウィル 6.0/18試合

著しい成長を遂げたブライトンから満を持して帰還。

御大とディサシがCBコンビを構成、そしてなぜかポチェッティーノのこだわりで左SB起用が相次ぐ。

専任者が離脱している時期はやむを得ないが、そうでない時期もずっとSBに置かれ続けていたのはなぜなのか。

当人の能力が高いのでこなせてはいるが、良さをフルに発揮できているとは正直言い難く、普通にCBで使ってほしい。

3バックの左だった時期は結構良かった覚え。

採点の6.0は彼を十全に生かせていない現実とアジャストへの努力のギャップと見るべき。

本職でない場所での奮闘ばかりが目立つ、なんとも言えない前半戦に。

まだWGへの対峙や、シュートブロックなど改善ポイントがあるのは事実ではあるが、それもやはり適正(以下略

「置かれた場所で咲きなさいvsよく咲く場所に置きなさい」論争が始まってしまう。

5 ブノア・バディアシル 5.8/6試合

ひっそりと負傷したり復帰したりのバディアシル。

プレースタイルも離脱の仕方も落ち着きすぎていることからわかるように(?)、安定感はチーム随一である。

開幕から殆どおらず、カップ戦で本格復帰。

その試合でゴールを奪うなど悪くない入りを見せたものの、まだまだコンディションは整いきっていない様子であった。

リーグ杯ではらしくないミスで失点に絡み、その後のリーグ戦でもバタバタするシーンが散見された。

ビルドアップはちょっと上手くなっていることが確認できたので、まずはコンディションを100にするところから。

コルウィルと左利き同士でキャラが被っているのだけれど、当人同士は共存に意欲的らしいので、左×2もいつか見られるかも。

42 アルフィー・ギルクリスト ー/1試合

チェルシーのU21でキャプテンを務める若武者は第19節でトップチームデビュー。

大勝している試合とかではなく、普通に1点差の終盤で使われた。

気合の入った守備でチームを締め、後半戦の出番増に期待、、、と思っていたら20節でも途中出場。

もしかすると大きな1年になるかも。

24 リース・ジェームズ 5.8/8試合

今季から主将を任された我らがRJ。

持っている素質の素晴らしさについては言うまでもないが、ここまでは求めているレベルに遠く至らず。

というか求めている出場時間に至っていない。

なんやねん8試合って。

しかも復帰直後で5~60%の動きの試合とか、時間制限付きの試合ばかりで、元気に90分戦い抜いたことは殆どない。

採点が低いのは「復帰戦故にこの試合は慣らしで」みたいな試合ばかりだったからである。

何度目の離脱かで現在は手術からの回復中。

後半戦の目標は、元気になることとちょっと筋肉を落とすこと。

余談だがどうにも精神的に幼い面がある気がしており、主将はちょっと早すぎた感も。

とりあえず、元気になってください。

27 マロ・グスト 6.2/12試合

絶対的存在であったはずのRJを欠きながらも、右サイドが安定しているのはグストのおかげ。

今夏リヨンからやってきた21歳の右SBは、スタメン争いにも意欲的だったが、相手が早々に離脱し不戦勝に。

開幕当初こそプレミアのスピード感に戸惑い&第6節の不運な退場処分を受けたが、徐々に適応。

強力なドリブラー相手にも対人守備能力の高さを存分に見せ、最近は組み立てや攻撃でも見せ場を作れるまでに急成長。

バックアッパーを遥かに超える活躍ぶりの前半戦で、1stチョイスより採点が高めに。

安定感抜群すぎて、最終的には左SBまでやらされていた。

いないジェームズよりいるグスト。後半戦も同様のパフォーマンスに期待。

21 ベン・チルウェル 6.2/6試合

健康第一(n回目)

急造3バックで臨んだ開幕戦はWBとしてさすがのプレー。

相変わらず両翼が大きな武器であることを知らしめる。

ところが途中から変則布陣にポチェは路線変更し、4-2-3-1の左MFとして使われるように。

当然本職ではないので評価も上がりきらないうえ、なぜか現地サポーターからは結果のでないチームの戦犯扱いされてしまった。

チルウェルを差し置くほどコルウィルの左SBが良かったわけでも、チルウェルに差し置かれるほど攻撃陣がいなかったわけでもない。

采配の犠牲になってしまった感が否めない。

最終的にはまさかのスタメン落ちも経験するが、途中交代から左SBでクオリティを示すと、再評価の向きがやってきた。

いよいよというところで、もはや恒例行事となったハムストリング。

7節以降その姿を見ることなく、今に至る。

スタンフォード・ブリッジのタッチラインは腿裏を傷つける特殊な芝でも植えているのだろうか。

早く帰ってきてください。

3 マルク・ククレジャ 6.0/9試合

チルウェルが左ワイドを、離脱後もコルウィルが左SBを埋めたため、序盤戦は完全に蚊帳の外。

今夏も売却の噂が多く、今冬には確実とまで言われていた。

潮目が変わったのはリーグ杯ブライトン戦。

RJの負傷、グストの出場停止で右SBへコンバートをされると、久々の出場とは思えないアグレッシブなプレーを披露。

難敵(三笘薫さん)を封じ、強敵撃破に貢献した。

その後のリーグ戦も右SBで奮戦し、指揮官の信頼を勝ち得た結果、左での出場機会も増えてきた。

難しい時期を乗り越え、ついにククレジャの時代がやってくるかと思いきや、こちらは足首。

なんで。

12月に負傷し、数カ月間の離脱とのことで、2024年も見られる日々は限られそう。

RJ、グスト、チルウェル、そしてククレジャ。

サイドバックに心配はなさそうと思っていたあの頃はなんだったのか。

29 イアン・マートセン 5.6/12試合

昨季はレンタル先のバーンリーで躍動し、今夏のPSMでは攻撃的な位置でアピールに成功。

期待の新星は短時間の交代出場が大半だが、それでも12試合は十分立派。

まあ実際短時間過ぎて12試合中半分で採点なし(出場時間が短いため)である。

よってこの5.6は、「長い時間使った試合の集計」であり、どうしても長い時間使うと、基礎的なフィジカルや技術、判断が物足りなく感じてしまうことの証左でもある。

左足での精度の高いキックや、潤滑油になれる動きは良いが、さすがに基礎作りにもう少し時間が必要な印象。

まもなく契約切れということで、その時間をかける前に放出の可能性も高い。

どうしても残したいか、と言われると現状ユーティリティ性以外を強く推しづらく、適切なオファーがあれば行くんだろうなあ。

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