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23-24 第33節 vsエバートン(H)選手採点

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はじめに

負けたくないじゃなくて勝ちたいんだよ

得点者

チェルシー 6-0 エバートン

得点:前半13分、前半18分、前半29分、後半19分 コール・パーマー、前半44分 ニコラス・ジャクソン、後半45分 アルフィー・ギルクリスト(チェルシー)

試合前

マンチェスターユナイテッド戦の劇的勝利を無に帰すようなシェフィールド戦のドロー。

2試合で勝点4、公式戦では7戦無敗と聞こえは悪くないものの、相手や展開を考えれば物足りなかった。

シェフィールド戦では2度のリードを、遡ればバーンリー戦でも同じく2度のリードと数的優位をふいに。

コール・パーマーをはじめ、攻撃陣が好調なのは良い傾向だが、守備は壊滅的。

ポチェッティーノは全く修正できないまま同じ展開を繰り返しており、監督の手腕にも疑問符がつく。

ここ最近の安定感のなさはセットプレーの守備、アンコントローラブルなトランジション、意図不明な人選など、少なからず指揮官の責任もあるからだ。

もちろん選手たちが無問題とは言えないが、割合は考えなければいけない。

前節は疲労困憊なMF陣を起用し、最後まで試合を握れず。

フレッシュなノニ・マドゥエケが絶好調だったのが余計に切ない。

酷使されたエンソ・フェルナンデスは負傷者リストに入ってしまった。

怪我人ではもう一人、CBの中で唯一試合に出続けていたアクセル・ディサシがアウト。 

鉄人枠の二人が離脱し、いつまで経っても台所事情は好転しない。

加えてスターリングやチルウェルも体調不良と、チームを支えないといけない世代はピッチにも立てていない

もはや出せる選手を探していくしかない状況で、迎えるのはエバートン。

勝点徒順位こそ低いが、原因は財務問題による勝点剥奪。

シーズン中盤に勝点6が没収されたが、ここに来て更に2の追加徴収。

降格圏とは勝点2差と、油断のならない状況に陥っている。

直近はチェルシーが落としたバーンリーに競り勝ち、久しぶりの勝利を手にしている。

もはや苦手と言ってもいい、下位チームとの戦いをチェルシーは迎えることになる。

前述の通り、膨大な怪我人がスカッドを狭めているチェルシーはスタメンの幅もベンチの質も寂しい。

攻撃陣はいつも通りコール・パーマー、ニコラス・ジャクソンが名を連ね、ミハイロ・ムドリクもスタメンに入ったが、控えは若手が主体。

逆に守備陣はベテランのチアゴ・シウバと、相方にはまだパフォーマンスの安定しないブノワ・バディアシルではなく、トレヴォ・チャロバー。

マロ・グストの復帰、ムドリクとマドゥエケのスタメン入りには期待をしたい。

対するエバートンはバーンリー戦の勝利を継続したい布陣なものの、好調のカルバートルーウィンが不在でベトが先発。

前回対戦はエバートンが0-2の完勝。

スタンフォードブリッジでは確実にリベンジを果たしたい。

試合内容

開始からクオリティを見せるのはコール・パーマー。

股抜きからいきなりチャンスを作るが、ゴールには繋がらず。

対するエバートンはショーン・ダイシ監督が得意とするセットプレーでチェルシーゴールに迫る。

アウェーながら引かないエバートンは積極的なプレスをしかけ、エンソ不在のチェルシーに圧力をかけてくる。

そのプレスが形になりベトに決定機が訪れるが、至近距離でのシュートは枠を外れた。

ハイプレスに手応えを得たエバートンだが、たった一人のクオリティが破壊する。

自陣からボールを繋ぐと、パーマーが再度股抜きのドリブルを発動し、3人を引きつけてニコラス・ジャクソンへ。

倒れ込みながら繋いだジャクソンのリターンに、今度は見事な左足のコントロールショット。

技術の詰まった見事なゴールを枠の左に流し込み、大きな先制点を奪う。

直後にもマドゥエケの突破から再びパーマーに決定機が訪れるが、わずかにタイミングがズレ、シュートには至らない。

決定機を逃すと不穏な展開になりがちなチェルシーだが、再びパーマーが魅せる。

セットプレー崩れからカイセドが粘りのキープ。

ギャラガーの折り返しに合わせたジャクソンのシュートは防がれるが、こぼれ球にいち早くパーマーが反応。

浮いたボールを頭でゴールに押し込み、待望の追加点をモノにした。

得点ランキングでも上位に躍り出るブレイス、これだけで十分な活躍だが、まだ活躍は終わらない。

ピックフォードの軽率なパスをカットすると、今度は逆足の右で冷静なループシュート。

わずか29分でのハットトリック。

別格の耀きを見せるパーマーが大きな3点リードをもたらす。

流れを変えたいエバートンもベテラン、ヤングのクロスからネットを揺らすが、ここは更なるベテランが対応済。

チアゴ・シウバの的確なラインコントロールがオフサイドに誘い込んだ。

その後もセットプレーを中心に反撃の糸口を探すをエバートンだが、前半終了間際のゴールは再びチェルシー。

ククレジャのクロスを柔らかいボールタッチで収めたジャクソンがエリア内で反転ボレー。

柔と剛を兼ね備える、らしさ全開のシュートでチーム4点目となるゴールをマークした。

大量リードで前半を終え、チェルシーには久しぶりに爽快な45分となった。

後半開始からエバートンは3枚を変更。

交代出場のアンドレ・ゴメスがいきなりシュートを放つなど、メンタルの立て直しが見られた。

対するチェルシーはカウンターで反撃。

ムドリクが自陣からスピードに乗るとパーマーへラストパス。

後半最初の決定機だったが、ここは汚名返上のピックフォードに防がれた。

ムドリクの左に次いで、徐々にマドゥエケとグストの右のユニットが機能し始める。

その右から崩しをかけると、パーマーも絡みPKを獲得。

マドゥエケ、ジャクソンがエゴを見せ一悶着あったが、ギャラガーの制止と文句を言わさないパーマーのキックでさらにリードを広げた。

コントロールに入るチェルシーに対し、やや荒さの出てきたエバートン。

足が攣った様子のマドゥエケを下げてチュクエメカを入れたものの、ターンオーバーの気配はなし。

ポチェッティーノは静観の様相を長く保った。

大勢が決した試合ながら守備陣は集中を維持し、チアゴ・シウバを中心に落ち着いた試合を展開。

80分を目前に、ようやくポチェッティーノは交代を実施。

ムドリクと共にベンチに下がったパーマーには大きな拍手が送られた。

次いで累積にリーチのジャクソン、怪我明けのグストも下げ、ワシントンとギルクリストの若武者を投入。

ゴールショーのラストを飾ったのはそのギルクリスト。

交代出場のチルウェルが強烈なシュートを放つと、こぼれをしっかりとミート。

豪快なシュートでトップチーム初ゴールを叩き込み、大興奮のままスタンドへと飛び込んだ。

試合はこのまま終了。

パーマーの4得点はもちろん、久々のクリーンシートで快勝を収め、上位進出へ弾みのつく試合となった。

選手採点

GK

ジョルジェ・ペトロビッチ 6.0

GKとしては待望のクリーンシート。

高さを武器にするエバートンのセットプレーには苦戦したが、前回対戦時に比べれば幾分か成長。

相手のミスに助けられ、枠内シュートが多く来なかった点もあるが、最終盤ではベトのシュートをセーブ。

3ヶ月ぶりの無失点を、自身とチームの自信にもしたい。

DF

チアゴ・シウバ 6.5

的確なラインコントロールと読みの鋭さでエバートンをシャットアウト。

フィジカルバトルを仕掛ける相手にも冷静な守備で対応した。

今日はエンソかま不在の中でビルドアップでも貢献。

まだまだ一線でやれる実力をしっかりと証明した。

トレヴォ・チャロバー 6.0

負傷のディサシに代わり、連続での先発出場。

危険な位置でのスリップなど、やや安定感を欠いたが、チアゴ・シウバと共に最後は割らせず。

スタメン定着のパフォーマンスとは行かなかったものの、一定評価は出来るか。

判断ではまだ甘い部分があり、次戦以降はそれが許されない相手。

さらなる奮起が求められる連戦だ。

マロ・グスト 6.5

休養から復帰し、右SBに帰還。

攻守において洗練されたプレーはさすが本職。

マドゥエケとの練度も徐々に高まり、パーマーを絡めた3枚での崩しが見つかったのはチームにとっても大きい。

大事をとってと思われる交代だったが、代えの効かない選手である証明でもある。

マルク・ククレジャ 6.5

グストの復帰もあり、ややバランスを見たポジショニング。

ヤングとコールマンにはやや苦戦したが、試合経過と共にアジャスト。

前半終了間際には良い飛び出しからアシストも記録。

チルウェル復帰で立場も安泰ではなくなり、アピールが必要に。

攻撃での価値発揮は大きなプレーに。

MF

モイセス・カイセド 7.0

十分な試合間隔で疲労が取れたか。

アンカーではなくダブルボランチでの起用もあり、果敢に前に出て中盤を制圧。

体の強さともう一伸びするリーチで再三のボールハントを披露。

攻撃にもよく絡み、持ち味を存分に発揮するハイパフォーマンスだった。

コナー・ギャラガー 6.5

英国のダイナモもフルスロットルを取り戻す。

得意とする中央に戻り、カイセドと中盤を締める。

さすがにエンソほどの展開力には欠けるが、サポート範囲の広さとエリア内への侵入は彼固有の武器。

PKに揉めるFW達を諌め、主将としての役割も果たす。

FW

コール・パーマー 8.5

天才がすぎる。

ノニ・マドゥエケ 6.5

意欲的なドリブル突破で何度もチャンスメイク。

得意の左足だけでなく、それを囮にした切返しや縦への突破も効果的で、常に危険なプレーヤーであり続ける。

ハイプレスの出口としても機能し、単騎で打開できるのはありがたい限り。

PKの主張や交代前に続行を志願するシーンもあったが、積極性の表れとポジティブな見方をしたい。

ミハイロ・ムドリク 6.0

左WGで先発。

マドゥエケやパーマーに比べて存在感は薄く、守備での貢献度も高いとは言えなかった。

それでも周りとの連携から崩しにかかるシーンもあり、ジャクソンとのコンビネーションはチームとして狙いたい形。

欲を言えばより継続的にボールに絡んでいきたいところ。

ニコラス・ジャクソン 7.0

無理の効く身体と繊細な技術、アフリカ系ストライカーらしいスタイルでエバートン守備陣を粉砕。

1点目、2点目に良い形で絡むと、自身にも久しぶりのゴールが訪れる。

運びやポストプレーは既にかなり高い次元で通用しており、低い位置からでもクオリティを発揮。

PKでは不満があったようだが、次戦では文句なしのゴールを期待したい。

交代選手

カーニー・チュクエメカ 6.0

マドゥエケと交代出場。

トップ下から幅広いエリアに顔を出し、ボールに積極的に絡む。

試合結果はほとんど決まった中での出場だったが、精力的なプレーを見せた。

ベン・チルウェル 6.5

久しぶりの復帰は左MF。

安定感はさすがで、足元やフィジカルは相変わらずの高水準。

最後は果敢なシュートで若手のゴールも演出し、復帰戦ながら好プレーを見せた。

チェザーレ・カサデイ 6.0

パーマーとの交代で攻撃的な位置に着く。

慣れない位置ではあるものの、タスクはこなした。

デイビッド・ワシントン -

アルフィー・ギルクリスト -

落ち着いたボレーで、嬉しいトップチーム初ゴールを記録する

監督

マウリシオ・ポチェッティーノ 6.0

パーマーの大活躍で大勝を収める。

マドゥエケとパーマーの共存や久々のクリーンシート、ジャクソンの久々のゴールなど、収穫の多い一戦に。

一方で交代まで時間がかかった印象は否めず、大胆な采配で主力の温存を図っても良かったのでは。

マンチェスターシティ 、アーセナルと競合との連戦なだけに、小さな準備も抜かりなく行いたいところ。

終わりに

早起きして良かった試合って、とても好きです。

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