はじめに
みなさんこんにちは。私です。
先日のCLバイエルン戦2ndレグで今季のチェルシーの全日程が終了しました。
補強の禁止、エースの移籍、レジェンドの監督就任、若手の抜擢、開幕戦の惨敗、才能の開花、勢いの失速、前代未聞の中断、復活のベテラン、カムバックの新戦力・・・などなど。いろいろあったシーズンでしたが、なんとか終了を迎えることとなりました。
今日はそんな19-20シーズンの全選手の採点にして祭典です!
チェルシー全選手採点
GK
1 ケパ・アリサバラガ 5.0
昨季サッリボールを最後尾から支えた守護神には厳しいシーズンに。リーグワーストのセービング率が幾度も取り上げられ、また彼の苦手分野であるハイボール対応も、失点を重ねたセットプレーの脆弱さの遠因とされた。
昨季見せた鋭いキックもあまり光るシーンがなかった(チームとしてそこまでボール保持にこだわらなかったというのあるが)
確かにケパ自身のパフォーマンスもお世辞にもよかったとは言えないが、最後までスタメンが固まらないレベルで不安定だったDF陣や、被弾するシュートがことごとくノーチャンスのゴラッソだった不運も考慮に入れる必要あり。
シーズン最終盤はカバジェロにスタメンを譲り、チームメイトからの信頼も薄れているとの報道も。補強ポジションとも見られているが、個人的にはしっかりしたDFのもとでもう1年みたい。
13 ウィリー・カバジェロ 6.0
今季はCLに出場したこともあり、リーグ戦も欧州コンペティションもゴールマウスはケパに託された。しかし前述の不安定さと減らない失点へのテコ入れとして時折、そしてとうとう最終盤のビッグゲームでは連続でスタメンに名を連ねることとなった。
セービング自体は安定しているものの、若干飛び出しには不安を見せることも。全く飛び出さないケパvs時々目測を誤るカバジェロ、という悩ましい日々。とはいえ自信を失っていたケパと比較すれば、トータルで彼がスタメンという判断は間違っていなかったとも言える。
色々不安定な若い守護神を支える2ndキーパーとして十二分の活躍でチームに大きく貢献。
DF
2 アントニオ・リュディガー 5.0
一体昨季から何があったのか。一番評価が高かった時期が、離脱して待望されていた時だったのは悲しすぎる。全く安定しない守備陣を引き締めるべく、昨季ベストCBとしてDFリーダーを担うはずが、最後は今季の守乱の象徴になってしまった。
ケガからの復帰を焦ったか、初出場となった第5節で再び負傷。中盤戦で復帰するも、チームの課題を解決できず。さらに中断明けはパフォーマンスが大きく落ち、ベンチを温める試合も。
身体能力は高いのだが、クリアミスや食いつきすぎなど判断ミスがあまりにも目立つ。一か八かのタックルを躱される姿は、アーセナルに行ったかつてのパートナーのようだった。
4 アンドレアス・クリステンセン 5.5
なんとも評価がしづらい天仙。ルイスの移籍とリュディガーのケガで柱にならなければいけない開幕だったが、相方がズマだったこともあり、リュディガー復帰以降はベンチに降格。終盤戦で出番を取り戻すが、やはり最後には評価を落としてシーズンを終えてしまった。
まあクレバーな持ち上がりとか、縦への球出しとかは「どうもフィジカルです」みたいなチェルシーCB陣の中では頭二つくらい上。でもフィジカルの弱さがそれ以上に抜けているので、中堅のパワータイプFWに全く勝てない。さすがにプレミアリーグでそれは致命的で、ウェストハムのマイケル・アントニオに蹂躙されたタイミングで今季も終わってしまった。
まだ24と若いのだけれどそろそろ確固たる地位を築きたいところ。チャンスのシーズンを生かせなかったのは今後のキャリアにも響きそう。
15 クルト・ズマ 6.5
期待と恐怖の半分ずつを背負ってズマがレンタルから帰還。しかしフィジカルモンスターとして敵FWを刈り取り続けていたあの頃の姿はいざ知らず。開幕のマンチェスターユナイテッド戦でPKを与えるなど、出場機会に比して評価は上がらず。中断期間前後でスタメン落ち。
何がやばいって、あまりにもボール扱いが拙すぎる。プレスをかけられると明らかに慌ててミスを起こす。というかプレスを食らう前からボールを持つことをビビッている気さえする。
このままシーズンもチェルシーでの日々も終わりかと思いきや、終盤戦に転機。スタメンに再び返り咲くと、卓越した対人戦闘能力とエアバトルで迎撃の柱に。課題のビルドアップも「そこそこ」改善され、クリスタルパレス戦での爆速タックルは大きな勝点3と郷愁をもたらした。
まあ最後まで大きな離脱なく、終了時にCBの軸となった点を評価して平均以上が妥当だろう。
3 マルコス・アロンソ 6.0
エメルソンに左SBのスタメンを奪われ、シーズン序盤はほぼ空気。3バックにより自身の適正ポジションであるWBが復活すると、それに合わせてスタメンに復帰。その試合で値千金の決勝点となる左足豪快ミドルを叩き込み、一気に立場を逆転させた。
そもそも彼がダメな理由はSBで使えるほど足が速くなく、スピード系ドリブラーが来ると瞬殺されるという理由が一番大きい(次点で連戦に耐えられない)ので、うまくフォーメーションで使い分け、ターンオーバーをすればまだ生き残る道はあることを示した。
まあ今シーズンはわずか(?)4点で終わってしまった。突出したパフォーマンスではなかったが、終盤の貢献度を加味し、及第点としておこう。
33 エメルソン・パルミエリ 4.5
今季開幕戦でクロスバーにあてたシュートと今季最終戦でノイアーを脅かした突破からのシュートがベストプレーだった。
ついに左SBのスタメンを奪い、立ち位置を確固たるものにするはずが、攻守において全くいいところのないシーズンを過ごしてしまった。惰性と人員不足で使われ続けていたが、アーセナル戦でマークを完全に外し失点に絡むと、前半途中で交代。チームがそのあと逆転勝利したこともあり、そこからは完全に戦力外になってしまった。
やはり全能力が総じてプレミアで戦えるレベルになく、また先述のようにマークを外す悪癖もあるので、放出が既定路線になるのもやむなし。左SBの補強が必要と言われても仕方ないプレーになってしまった。
28 セサル・アスピリクエタ 7.5
チェルシーの良心は今季も健在。若手ばかりのチーム、DFラインで横に並ぶ全員が不安定というとんでもない状況ながら戦い抜いたのは素晴らしい。相変わらずのユーティリティ性で、右SBから3バックの右から、久しぶりの左SBと酷使に次ぐ酷使。ジェームスが出てきたから休めるね!と思っていたらジェームスの反対側でスタメン出場していた。
決して良くない試合がないでもなかったのだが、たいていの試合で高水準のプレーを見せ、アシストも多く記録した。たった一人、中断再開後もスタメンフル出場を続けたことは、彼がいかに替えが聞かない存在かを如実に表すエピソード。
その無理がたたったか、FA杯決勝では負傷交代。年齢も30を超え、非常に数少ないながらも敵FWに後れを取るシーンも見え始めた。彼が元気な間に後継者を。まずはゆっくり休んでほしい。
24 リース・ジェームズ 7.0
今季のDF若手枠、と評するには余りあるほどチームに絡んだ。いきなりCLに出されるなど、決して整備されたデビューではなかったが、大きな体躯に違わず、堂々としたプレーで右サイドを疾走した。
シーズン初期は体力不足や判断ミスがあったものの、徐々に改善され、今では90分間戦える選手に。もちろん前の選手との絡み方や守備面ではまだまだ改善点があるものの、危険なクロスやゴリゴリ突破など持ってるものはやはり非凡。
頼りない左SBにアスピリクエタが転勤したり、3バックで右WBのポジションができたことで、出場機会はかなり多かった。そろそろいやらしいクロスに合わせ選手が出てきてほしい。
(冬に移籍) タリック・ランプティ -
わずか一試合の出場で移籍したランプティ。しかしそれがビハインドでのビッグロンドンダービー、おまけに前半途中出場だったのだから恐れ入る。恐れ知らずのプレーでチームを活性化させ、逆転勝利に導く。
それも評価されたかシーズン途中にブライトンへ完全移籍。躍動しているようだ。
29 フィカヨ・トモリ 6.0
シーズン前評価で「ルイス移籍したしワンチャンあるかも!」と書いたらワンチャン以上にチャンスが回ってきた若手CB。モハメド・サラーに引けをとらないスピードを筆頭に、高い身体能力で対人の強さを見せた。初先発となったウルブズ戦ではとんでもないロングシュートを沈め、いろんな意味でチェルシーのDFとしてのスタートを切った。
シーズン中盤以降はケガもあり出場機会が激減。来季はローンの可能性が高いが、今季のパフォーマンスなら一部のクラブからも手が上がりそう。15試合もの出場は望外のアピールとなったはず。
まあまだ足りないものとか若さゆえのミスとか、ボールをワンバウンドさせる癖とか経験値の低さはあるものの、将来の明るさを感じさせるシーズンに。
唯一の懸念点はズマやリュディガーとプレースタイルが似ていること。
MF
5 ジョルジーニョ 5.5
サッリボールの寵児は調子を出すことなく拍子抜けのシーズンを送ってしまった。完全固定アンカーから解き放たれ、自由を謳歌できるようになるかと思いきや、守備強度の低さが露呈する感じに転んでしまった。最後はギルモアの方が信頼度が高いという状況に。
まあもともと単純なフィジカルではプレミアリーグのレベルには遠く及んでおらず、それをサッリは「ボールを永久に保持し続ける」、ジョルジーニョ自身は「ボールが渡る前にパスカットする」で対応してきた。しかしまあ若いチームで整備されていない守備ではそれだけでは限界だったなあという印象。
けが人続出で終盤は出番が回ってきたものの、換金の可能性も高い模様。彼の弱点を隠す戦術があるチームに行くのが幸せか。
7 エンゴロ・カンテ 6.0
昨季の無理がたたったか、今季は稼働率がかなり下がってしまった。出れば出色のパフォーマンスをするのだけれど、いる試合が少なかったので採点は低めに。ちょっとスぺ体質になってしまった。
今シーズンのチェルシーの失点が減らなかった理由には間違いなくカンテちゃんの不在が絡んでいたかなあと。ジョルジーニョとコバチッチではさすがに耐えられない試合が多かった。
なんだかあんまり実感がわかないけれど29歳になった我らがカンテちゃん。能力的にはチェルシーが誇る唯一の現ワールドクラスなので来季は上手く回してやっていきたい。
47 ビリー・ギルモア 6.5
第4節でデビューを飾ったものの、その試合では2点差を追いつかれる後味の悪い終わり方をしてしまったこともあり、それ以後は出番から大きく遠ざかってしまう。さすがに今季はもう顔を見れないかと思いきや、FA杯で今季リーグチャンピオン相手に圧巻のプレー。一気に注目を集める存在に。
その後のエバートン戦でも好プレーを連発。マージ―サイドを一蹴し信頼を獲得し、気づけばジョルジーニョを差し置くまでのアンカーに。旋回半径の小さいターンと的確なポジショニングでボールを前進させ、小柄ながら守備でもファイトできる姿を見せた。
それだけにケガでの今シーズン終了は残念極まりない。来季も途中参戦になるだろうが、今季残したビッグサプライズは間違いなく本物だ。
17 マテオ・コバチッチ 7.0
今季最もチームを支えたCMFと言っていいだろう。補強禁止ながら実際は「新規登録不可能」だったので、レンタルでこちらに籍を置いている間に仮パク成功。マリナ女史がした昨夏唯一の仕事となった。
ヌルヌルドリブルで敵陣を切り裂く様は、チェルシーの今季の計算できる最も大きな突破口だった。そして監督の薫陶もあったか、シュート意識がUP。わけわからんボールをボレーで叩き、CLでも得点を挙げた。(まあまだ打てる場面で横パスするんですけどね)
なんとなく採点があんまり上がんなかったのは、ちょこちょこ発生する「そこでやるなよ!」というミスと、それが最悪の形と最悪の審判の前で出てしまったFA杯決勝のせい。それでも今季は及第点を大きく上回る出来なのは疑いなし
8 ロス・バークリー 6.5
現監督のようになってほしい、という思いはうーん、中途半端に叶った今シーズンだった。昨季とかに比べれば改善されるべきところは進歩したし、FA杯では豪快なドリブル突破からのシュート、エリア内に飛び込んでのワンタッチゴールと、期待したプレーを見せた半面、リーグ戦の1ゴールはあまりにも寂しすぎる。
中盤戦で一気に調子を上げてきたと思いきや、直後にコロナで中断してしまったのは不運だった。ただまあポテンシャルを信じて応援し、毎日のように#ロス・バークリーがハットトリックします とツイートしている私の思いももう少し汲んでほしい。
12 ルベン・ロフタス・チーク -
昨シーズン謎のアメリカチャリティーツアーで大怪我を負ったロフタスチーク。今季は顔見られればいいかなーくらいだったが、中断期間もありピッチには立てた。
まあ今季は調整できればいいという感じなので、まあ数試合に絡めただけでも良しとしよう。と思ったらまたケガで離脱。なんでや
19 メイソン・マウント 8.0
今シーズンのベストプレーヤーと言っても差し支えないだろう。ドリブルよし、シュートよし、献身性よし、そして顔面よしと、あらゆる部分で溢れる才能が青いユニフォームで輝いた。
開幕当初は勢いに乗って評価を高めたものの、そこからは停滞期に突入。素晴らしかったのはそこで腐らず、自分ができることをどんどん増やしていったこと。またプラスを生めずともマイナスにはならず、プレー可能なポジションが多かったのは、決して選手層が厚いとは言えないチェルシーの大きな助けになった。
マウントの最大の魅力は、シュートやドリブルではなく、シーズンを通して学び成長していく姿勢であった。得点に見放された時期もあったが、最終節で美しいFKを含む1G1A。彼の1シーズンは今季のチェルシーの縮図といって良いだろう。
55 ファウスティーノ・アンジョリン -
大勝を飾ったエバートン戦でデビュー。確か決定機も来たんだけれど、シュートまで持ち込めず。トップチームのスピード感を知ったのはよい経験になるはず。
FW
11 ペドロ・ロドリゲス 5.5
チェルシーラストシーズンとなったペドロ。身体的な衰えはさすがに顕在化しており、何度もチームを救ってきた強烈なミドルシュートも、今季はお目見えすることはなかった。
退団がほぼほぼ確定的になっていたため、中断以後はあまり試合に絡むことはなかった。しかしそれでも、最終ラインまで戻ることを厭わない献身性、気の利いたボールの受け方、的確な裏へのランニング、そしてFA杯決勝で見せたファイティングスピリットは必ず若手に受け継がれたはずだ。
15-16という最悪のシーズンにやってきたが、5年間で多くのタイトル獲得に貢献した。まさに「タイトルマスター」だ
10 ウィリアン 7.5
アザールの退団に伴い、10番を背負う。前任者が華麗なテクニックと得点でチームに大きなものをもたらした一方で、ウィリアンはまた別のチームの顔としてすべきプレーを見せた。幾度もチームのために戻る姿は、守備が甘いチームを何度も助け、若手の模範となり続けた。
昨シーズンは3点に終わったが、今季はリーグ9得点に7つのアシストを記録。中断以後はプリシッチが誘ったファールをウィリアンが沈める形が鉄板になった。また得意の縦の仕掛けからCFに合わせる形で、CLやアーセナル戦という大一番でも結果を残した。
おそらく誰が着けてもアザールとの比較が避けられなかったブルーズの10番。数字上は及ばなかったかもしれないが、新たな10番像でそのイメージをある程度は軽くしたこと、そして若手たちにとってはある意味アザールよりも見て学ぶものは多かったのではないか。
10位に終わった15-16シーズンの再来になるとも言われた今季。あの頃と同じようにウィリアンは大車輪の活躍でチームを支えた。違ったのは最後の順位。CL権を獲得したチームのまさに「10番」だった。
22 クリスティアン・プリシッチ 7.5
今季唯一の新戦力として、多大な期待を背負って左サイドを任される。開幕直後こそ出番が回ってきたが、フィットには至らず、先発を外れる試合も。「フラストレーションがたまっている」と悔しさと改善への意欲を滲ませた。
それが爆発したのが第10節。チェルシー史上最年少となるパーフェクトハットトリックを記録するとそこから3戦連発。一気にその名を轟かせた。
ところが年末は負傷でチームから長期離脱。おそらくコロナの中断期間がなければシーズン終了していた可能性もあった。
3か月の休みが空く前代未聞のレギュレーションとなった今季、中断期間でこの男が帰ってきたのはチェルシー最大の幸運だった。再開後は得点、アシスト、PK奪取を連発し、チームの攻撃を牽引。4人を抜いたリバプール戦のドリブルはサポーターに去年の幻影を見せた。
FA杯決勝でも存在感を見せたが、ハムストリングを負傷し、来季開幕も間に合わない模様。それでも一年目でリーグ9得点を含む文句なしのデビューシーズンとなった。
20 カラム・ハドソン=オドイ 5.0
昨シーズン鮮烈なデビューを果たしいよいよ中核に…と思いきやあまりインパクトを残せずに終わってしまった。ケガからの復帰が最初のミッションだったことを踏まえれば、謎の決定力倍増エンハンスをかけたクロスで味方の得点をアシストしていた序盤戦はそこそこ機能していたといえるだろう。
とはいえ本来ならもっとがっちりとスタメンの座をキープして欲しかったというのがサポーター一同の思いだろう。プリシッチの後塵を拝する形で、出場機会は限られた。
右足カットイン偏重のシュートは別のバリエーションをそろそろ見つけたい。とはいえまだまだ19歳、取り消されたとはいえビューティフルショットでノイアーを抜いたシーンには来季への期待感を持たせた。
9 タミー・エイブラハム 7.5
9番の呪いが蔓延するチェルシーにおいて、臆せずその番号を選んだ強心臓はフロックではなかった。前半戦では5節までに7得点の固めどり、自身初となるCLでもゴールを奪うなどマウントとともに攻撃陣を牽引した。
中盤戦以降は得点ペースが落ち、ポストプレーやクロスへの飛び込みに長けるジルーにスタメンを奪われたものの、34節では貴重な決勝点をあげるなど、最終盤において復調の兆し。
ケガもあり、本調子でない時間も少なくなかったが、それでもリーグ15得点は立派な数字。十二分にその役割は果たしたと言えるだろう。
まだまだ足りていない部分はあるものの、持っている能力は絶大。「チェルシーの9番と言えばタミー・エイブラハム」と呼ばれる日も遠くないか
23 ミシー・バチュアイ 5.0
序盤戦こそ出場機会を得ていたものの、輝いたのはCLアヤックス戦の決勝ゴールとマグワイアに股間を蹴られた時だけというのは寂しいシーズンだった
決定機を外すシーンや試合から消える展開が目立ち、チーム随一の「モッてる男」もさすがに来季のスカッド入りは厳しそう。
18 オリヴィエ・ジルー 7.5
前半戦はランパードのサッカーに適合しない、という理由で完全にスカッドから消滅。冬の市場での放出はもはや既定路線とされ、一時は別チームで練習していたという。唯一の誤算はチェルシーのフロントが他チームから全くCFを引き抜けなかったこと。完全にチーム都合での残留になった。
ところがマンチェスターU戦で可能性のあるプレーを披露すると、続くトッテナム戦では調子の落ちてきたエイブラハムに代わり先発。待望の今季初ゴールをあげ、一気に序列と重い雰囲気を覆した。
中断からの再開後はさらに驚異的なパフォーマンス。元々得点力より周りを生かすプレーで評価を受けてきたが、9試合6Gと「本職」で爆発。トップ4に辿り着く原動力になった。
出番がない時もコンディションを落とさず準備し続けたプロ意識がこの結果に繋がったことは言うまでもなく、若さが取り上げられた今季のチェルシーにおいて、ベテランの意地と経験を発揮。放出候補どころか1stチョイスとしてシーズンを終えた。
57 アルマンド・ブロヤ -
こちらもエバートン戦でデビュー。なんか雰囲気がモラタに似ている。
監督
フランク・ランパード 8.5
誰もが絶望的なシーズンを予想したに違いない。若手ばかりの頼りないスカッドで群雄割拠のプレミアリーグは無理だろうと。エースの流出もレギュラーCBの移籍もあり、サポーターのガス抜きとして連れてこられた面は否定できない。
しかし蓋を開けてみれば、若手指揮官とともにチームは勝利を重ね、CLベスト16、FA杯準優勝、そしてELでさえ無理と言われたヨーロッパへの挑戦権は、CLへのストレートインとして獲得した。
ランパード自身が完成された指揮官というわけではなく、上手くいった布陣を連続で採用して負けたり、最後まで守備がまとまらなかったり。
それでも選手交代での修正や、干していた選手を再びスカッドに組み込んだりと、柔軟な采配が目立ったのもまた事実。そもそもが監督キャリア2年目であり、ビッグクラブ経験は初という「期待の若手」枠で考えれば、彼自身もチームと一緒に成長し、かつ十二分の結果を出した点は特筆すべき評価に値する。
ユース出身を中心の足りない部分も多い若いスカッドを率い、トップ4入りするのはユルゲン・クロップやペップ・グアルディオラでも無理難題だったはず。チェルシーのレジェンドであるフランク・ランパード以外には不可能だっただろう。
最後に
長すぎる!という感じですが今シーズンもかなり長かったので良しとしましょう。色々ありましたが、やはり難しいシーズンを応援し続けたサポーターの皆さんに10点満点を送って今回は終了です。
また来季も応援しましょう!
それではまた。
~おしまい~
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