24-25 第38節 ノッティンガム・フォレストvsチェルシー(A)選手採点

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はじめに

今季最大の一戦。

得点者

ノッティンガム・フォレスト 0-1 チェルシー

得点:後半5分 レヴィ・コルウィル(チェルシー)

試合前

プレミアリーグ、最終節。

前節マンチェスター・ユナイテッドに競り勝ち、勝点66で迎える第38節。

相手は勝点65、ノッティンガム・フォレストだ。

既に優勝争い、降格争いは決着がついており、リバプールが凱歌をあげ、今季の昇格組3チームがチャンピオンシップでの戦いに舞い戻る。

そんな中最終盤まで目が離せないのがCL権争いだ。

5位まで出場できる来季CL、リバプールとアーセナルが確定となった状況で残る椅子は3つだ。

3位マンチェスター・シティ(勝点68)、4位ニューカッスル(勝点66)、5位チェルシー、6位アストン・ヴィラ(勝点66)、7位ノッティンガム・フォレストと続く。

勝点3差、3つの椅子を5チームが争う構図となっており、ラスト1分まで目が離せない。

得失点差も重要で、ニューカッスルは+22、チェルシーが+20、アストン・ヴィラが+9となっている。

優位に立つのは勝点で上回るマンチェスターシティ、得失点差で上回るニューカッスル、チェルシーで、勝てばCL権は確定と見て良い。

その中でも最も白熱した一戦になると思われるのは、当然ノッティンガム・フォレストvsチェルシーの直接対決だ。

フォレストはここで勝てばチェルシーと入れ替わりになるため、勝利が必須。

もちろんチェルシーも勝てばCL権が確定(アストン・ヴィラが12-0以上のスコアで勝たない限り)、引き分け以下では6位転落の可能性があるため、勝点3がマストだ。

躍進のシーズンとなったフォレストだったが、ついに息切れしたか、直近は失速が否めない。

それでも前節はウェストハム相手に勝ち切り、悲願のヨーロッパコンペティションに食らいついている

24‐25プレミアリーグ最終節。

今季、いや来季以降のクラブの未来までをも左右する大一番だ。

チェルシーのスタメンは、出場停止のニコラス・ジャクソンを欠く以外はベストに近い面々。

ペドロ・ネトがワントップに入り、2列目にはユナイテッド戦に出られなかったサンチョが帰ってきた。

またベンチにはケガで戦列を離れていたマルク・ギウが復帰し、最後の最後で厚みが戻ってきた。

泣いても笑っても、全てが決める最終節だ。

選手採点

GK

ロベルト・サンチェス  6.5

最終節も最後の砦を託される。

相手のプレスが厳しいこともあったが、苦手なキックはさらに精度を落とした印象。

前半は見せ場となる枠内シュートはなかったが、ハイボールの処理は安定していた。

ロングボールを得意とする相手に、試合通じて持ち味の跳躍で応戦した。

ウッドの2本のシュートミスに助けられた部分もあるが、それでもクリーンシートは立派。

最後まで落ち着いてプレーした。

DF

レヴィ・コルウィル 7.0

集中したプレーで守備を引き締める。

この日最も気合の入っていたプレーヤーと言って良く、タイトな守りを見せる。

エランガへのマンツーマンがタスクだったようだが、チームとしてハマっているとは言い難かった。

それでも広範囲に動き回り、個人単位で奮戦していた。

その姿勢は攻撃面で報われ、セットプレーのこぼれ球を流し込み大きな先制点をマーク。

喜びを爆発させると、その後のプレーでも気を抜かず。

今季一の研ぎ澄まされたパフォーマンスだ。

トシン・アダラバイヨ 6.0

クリス・ウッドの高さ対策か、二戦連続でスタメン出場。

長躯を活かしたクリアを見せ、空中戦では期待に応えた。

一方でビルドアップでは完全に狙われていた。

トシンに持たせ、そこからの展開を奪取することが明らかにフォレストの狙いで、事実一度持ち運びを危険な位置で奪われてしまった。

最終盤には裏を取られたが、相手のミスに救われる。

大満足というほどではないが、最大の脅威であるエアバトルへの貢献を買い、及第点。

リース・ジェームズ 6.5

右SBで出陣。

開始早々に見事な戻りでピンチを防ぐなど、守備から試合に入った。

攻撃ではそこまで存在感はなく、自重していたようにも見える。

先制後はより守備に専念し、体の強さを生かしたプレーでオドイを封じた。

今季はかなり気を遣われての出場が続いていたが、この日もしっかりとフル出場。

最後まで集中も体力も切らさずに戦い抜く。

マルク・ククレジャ 6.0

前半はエランガとアイナの連携に苦戦。

サンチョやコルウィルと守備での受け渡しが上手くいったとは言い難かったが、彼に責任を負わせるのは酷だろう。

組立面では中央に陣取ることが多かったが、ダイヤモンドで中央を締めるフォレスト相手に中々ストロングを出せす。

それでも徐々に適応すると、前に出る場面が増え、決勝点の起点にも。

実質控えのいない左で今日もフル出場。

素晴らしいタフネスだ。

MF

モイセス・カイセド 6.5

キーマンであるギブスホワイトの潰しを託される。

さすがの守備能力で難しいタスクをしっかりと果たし、序盤から激しいデュエルを制する。

ワンアンカー、相変わらず負担がデカすぎる。

イエローを貰いつつも、最後のところはやらせない職人技でチームを助ける。

ラヴィアと並んでからは中盤の強度はさらに上がった。

終盤でも敵陣エリア近くまでプレッシャーをかけ続けた。

MFの選手ながら、これでリーグ戦全試合フル出場。

文句無しの今季MVPだ。

エンソ・フェルナンデス 6.0

右の高い位置を主戦場に、ゲームメイク。

片目が見えない状態でプレーしていた、と前節終了時にコメントしていたが、この日も少し影響はあったのだろうか。

珍しいキックミスも散見された。

パーマーとの位置交換はサポーターから再三要望されたが、これはまあ監督の問題。

後半は徐々にリズムを取り戻し、球際でも奮戦した。

FW

コール・パーマー 5.5

トップ下の位置から降りてくることが多く、バイタルで絡む回数は限定的に。

相手のマークも厳しく、特に前半の見せ場はネトへのクロス一つに限られた。

後半はやや前に出ることが増え、エリア内への踏み込みも増えた。

後半途中からは1トップの位置に入り、リードした展開の中よくチェイシングした。

いつものような存在感はなかったものの、最後までタフに走り抜いた。

ノニ・マドゥエケ 6.0

右サイドで攻撃の突端を担う。

ダイヤモンドのブロックを相手に外回りになることが多い中、数的不利な状態でも出口として打開を試みる。

守備意識には多少言いたいことがあるとはいえ、キレのあるドリブルで突破力を見せた。

後半途中からは左に移り、パーマーとの絡みを増やしにかかった。

さすがに終盤はガス欠が強く滲んでいたが、それでもチームに与えた時間は高評価。

最終盤にKDHと交代した。

ジェイドン・サンチョ 5.5

契約上出られなかったマンチェスターユナイテッド戦、最終節は休養十分、、、

と思いきや期待されたほどの動きは見せられず。

逃げるようなドリブルが多く、脅威になはなり切れていなかった。

守備でもアイナやエランガの対応に苦戦し、寄せもタイトとは言い切れず。

同じチームからガルナチョの名前が出ているが、買取りを決定させるプレーではなかっただろう。

去就が注目される一人、後半途中でベンチに下がる。

ペドロ・ネト 6.5

ジャクソン不在の中ワントップを託される。

体格で劣ることもあり、明確に起点となることは出来なかったが、マドゥエケと位置を入れ替えながら奮闘。

決定機は決められなかったものの、やれることはやっていたのではないか。

頑張りはラッキーな形でエリア内でボールを得た50分に。

こぼれ球を懸命に折り返すと、大きなアシストに繋がった。

後半途中からは得意とする右に移ったが、守備を優先したか、そこまで仕掛ける場面はなかった。

最も得意とする展開ではなかったものの、やるべきことを全うし、勝利を託しベンチに下がった。

交代選手

ロメオ・ラヴィア 6.0

サンチョに代わり後半途中出場。

2ボランチの位置に入り、カイセドと共に守備を引き締めにかかる。

イエローを貰ったカイセドを上手く助けつつ、持ち運びとボールキープでもチームに貢献。

チームの安定に大きな役割を果たし、ロングボールにも体を張ってよく対応した。

ペースと試合を上手くコントロールした。

マロ・グスト 6.0

ネトに代わり右の高い位置に入る。

難しいテンションの試合だったが、敵味方双方の位置を見ながら落ち着いて試合に入る。

時間の使い方も含め、ドリブルやキープで上手く時間を使い、チームの息を整える。

不用意なロストもなく、小気味いい顔出しでリズムを作る。

他の交代選手と同様、役割をしっかりとこなし勝利の凱歌を上げる

キアナン・デューズバリー・ホール ー

監督

エンツォ・マレスカ 6.0

勝てば天国、負ければ地獄の最終節。

今季の集大成として臨んだ一戦だったが、攻守ともにやや押され気味の入りだった。

それでも上手くモチベートしたのか、特に下部組織出身の選手を中心に守り、決定打は打たせず。

パーマーとエンソの位置とタスクが逆である点がずっと気になっていたものの、その修正が後半まで見えなかったのはマイナスポイントではあるが。

後半はセットプレーから先制に成功すると、選手交代も上手く使いながら、試合を殺しにかかる。

投入のタイミングや人選も的確で、ペースを渡しきることなくクローズに成功。

試合後には珍しく感情を強く現した。

最大のミッションであったCL権を4位で獲得し、まずは今季の目標を一つクリア。

次はもう一つの重大ミッション、ECL決勝に挑む。

終わりに

帰ってきたぞ!

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