はじめに
今日だけは頼む。
得点者
チェルシー 3-1 リバプール
得点:前半3分 エンソ・フェルナンデス、後半11分 オウンゴール、後半51分 コール・パーマー (チェルシー)/後半40分 フィルジル・ファン・ダイク(リバプール)
試合前
前節エヴァートン相手に競り勝ち、勝点3を重ねたチェルシー。
CL権争いは毎試合順位が入れ替わる熾烈な戦いに。
チェルシーはなんとか5位を維持しているが、この後は強敵との連戦が待つ。
次節はCL争い直接のライバルであるニューカッスル、ELで決勝に進んだマンチェスター・ユナイテッド、そして同勝点のノッティンガム・フォレストだ。
その前に今節である。
相手は今季優勝チーム、リバプール。
チェルシーを筆頭に他チームが情けないと言われればそれまでだが、独走でプレミアを制した。
長期政権からの受け渡しに四苦八苦するチームが多い中、ものの見事にチームを再構築。
チェルシーとしては優勝へのモチベーションが高い状態で当たらなくて良かったと言うべきか。
二日酔いとかになっていて欲しい。
欧州カップ戦もないリバプールにとっては消化試合なわけだが、チェルシーはECLとの連戦となる。
条件では劣っているが、この試合に賭ける思いで勝利を掴みたい。
チェルシーのスタメンはそのECLからリーグ戦仕様に戻った。
前節同様、カイセドが右SBに入る形とマドゥエケの左は継続。
マージーサイド相手の連勝を狙う。
選手採点
GK
ロベルト・サンチェス 6.0
前半のガクポのシュートを収めたシーンのみがセーブでの見せ場。
被枠内シュートがわずか2本で済んだこともあり、良くも悪くも大きな見せ場はなかった。
失点シーンはどうしようもない。
後半クロスを多用してくる相手にも冷静で、飛び出すべきかの判断も間違っていなかった。
課題の足元はチラホラと怪しいシーンがあったものの、運やDF陣の頑張りもあり失点にはならず。
戸田さんにも指摘されていたが。
DF
レヴィ・コルウィル 6.0
リバプールの強力攻撃陣相手に奮戦。
チャロバーと共に水際でこらえる。
時にはハーフウェイラインを超えるタイトなマークで、やり切る姿勢を見せた。
リバプールのトランジションがやや緩かったこともあり、アグレッシブなプレーのリターンはリスクを上回っていた。
サイドからのクロスにも落ち着いて対応していた。
ビルドアップでも目立つミスはなく、終始安定感があった。
トレヴォ・チャロバー 6.5
ジョタ相手に激しいデュエルを展開。
コルウィル同様、時にはポジションを捨ててマンマーク。
自由を与えないことを優先させ、早期での交代に追い込んだ。
違う特徴を持つ交代出場のヌニェスには手を焼いたが、ギリギリのタックルで失点を回避。
近くにカイセド、ラヴィアというハンターがいるのもあるが、チャロバー自身も安定してきた。
エヴァートン戦に続き好パフォーマンスを披露した。
マルク・ククレジャ 6.5
vsサラーという重要なタスクを担う。
1vs1になることも多かったが、粘り強い守備で決定的な仕事を許さず。
やや相手が調子を落としているのもあるが、それでもサラーを正対して止められるのは素晴らしい。
ブラッドリーが加わってからは劣勢の場面も増えたが、最後まで落ちないスタミナで徐々に持ち直す。
攻撃面では、周りの足が止まりだす終盤に前に出ていく。
大きな仕事を果たし、王者相手の勝利に貢献した。
MF
モイセス・カイセド 7.0
この日も右SBの位置で先発
ラヴィアがいることもあり、積極的に前に出るプレーも多くなった印象。
右ではガクポと対峙することが多かったが、高い守備力でリズムを作らせず。
どこにいても誰よりもハイクオリティである。
ラヴィアが下がってからは本職の中盤に入ったが、攻守に強度は落ちず。
後半ATには敵陣エリア内で見事なインターセプトからPKを奪取。
試合を決定づける活躍まで見せた。
試合後には今季のチーム最優秀選手に輝く。
文句無しです。
ロメオ・ラヴィア 6.5
怪我さえなければ、のMF
奇跡とも言える2戦連続の先発出場。
復帰戦となった前節からさらにコンディションを上げてきた模様。
無理の利くプレーで中盤を締める。
2連続タックルを仕掛けたシーンは相手よりラヴィアの負傷を心配した。
ビルドアップでも洗練されたプレーを見せ、敵のプレスをかいくぐる。
この試合も途中交代となったが、やはりマレスカサッカーのキーマン。
シーズンラストまで怪我なく行ってほしい。
エンソ・フェルナンデス 7.0
開始早々に大きな先制点をマーク。
完全に2.5 列目のプレーヤーとして覚醒した感がある。
加えてラヴィア、カイセドという頼りになる守備的プレーヤーがいることで、より良さが目立つようになった。
広い視野を生かしたゲームメイクもさすがで、この日は左を主戦場に、右への展開を多用。
難しい状態からの出口としても機能していた。
このLFC(ラヴィア、フェルナンデス、カイセド)、の出場が続いてほしいものである。
FW
コール・パーマー 7.0
前回対戦同様、カーティス・ジョーンズの激しいマークに合う。
ジャクソンとの連携で崩しにかかるが、前半は消化不良の試合に。
しかし後半はエリア近辺でのプレーが増えると、ジョーンズやツィミカス相手にキレのある仕掛け。
OGを誘発するとさらに踏み込む回数が増え、技巧的なシュートでポストを叩くシーンも。
歓喜の瞬間は最終盤で、カイセドが得たPKを冷静に沈め、約4ヶ月ぶりの得点。
無事解凍に成功し、最後の連戦に挑む。
ノニ・マドゥエケ 6.0
新境地となった左でのプレー。
もともとの器用さもあるのか、意外とこなせている。
左利きの左サイドになるが、自身で積極的にシュートを狙う場面も。
ネトが最前線になってからは右に移り、伸び伸びとプレーする。
気になるのは守備の部分で、特にCKから2度ファン・ダイクをフリーにしてしまう
そのうち1回を決められたわけだが、これは本人の問題なのか指導の問題なのか。
ペドロ・ネト 7.0
アグレッシブなプレーで右サイドを攻略にかかる。
スピードを生かした突破でツィミカス相手に質的優位を取る。
開始早々に決めたアシストはその賜物と言える。
その後もワントップを含め時間とスペースを作るプレーに奔走。
自身でのシュートも、味方に合わせるクロスも、どちらも高精度で大きな脅威になっていた。
最後の最後までよく走り、守備時の戻りもしっかりこなす。
ニコラス・ジャクソン 6.0
得意の裏抜けでチャンスメイク。
決定機を作るものの、オフサイドで取り消されるのはいつも通りか。
クアンサと対峙することが多く、狡猾なプレーで出し抜くことも。
ただ若干連携でぎこちないシーンもあり、もったいないプレーが多かったのも事実。
早い時間で交代となった。
交代選手
ジェイドン・サンチョ 6.0
ジャクソンに代わり途中出場。
得意の左に入り、高いキープ力を中心に攻撃のリズムを作る。
エンソから送られた決定機は仕留めたかったが、アリソンの好セーブに防がれる。
リードしている展開ということもあり、タッチライン際でのプレーでリバプールへストレスを与えた
パスセンスも光っており、ククレジャのランニングを生かす。
逃げ切りに貢献した。
マロ・グスト 5.5
ラヴィアに代わり途中出場。
右SBに入るが、ジェームズ投入後は明らかに中盤に入っていた。
彼もいまいちポジションがわからない。
守備は卒なくこなしていた印象で、持ち前のスピードを生かしカウンターに駆け込むシーンも。
ただ危険な位置でドリブルを仕掛けロフトするなど、やや判断ミスがあったのも事実。
展開も考えると、よりセーフティなプレーでも良かった。
リース・ジェームズ ー
監督
エンツォ・マレスカ 6.5
王者をホームに迎える。
シーズン中頃には2位につけていた事を考えると、ガードオブオナーは残念ではある。
その屈辱を晴らすかのごとく、早々の先制点で試合の流れを握る。
エヴァートン戦同様、ハイレベルな中盤3枚が機能した。
ボールは握られながらもペースは握らせない現実的な試合運びでホームの意地を見せる。
セットプレーの守備は要改善だが。
既に優勝が決まっており、メンバーやモチベーションに差があったのは事実だが、それでも大きな勝利であることに変わりはない。
終わりに
あと3戦。必勝。
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